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京都発大龍堂通信:メールマガジン通巻18456号 2023年5月1日
『未来を考えるための科学史・技術史入門』 『未来を考えるための
科学史・技術史入門』


著者:河村豊、小長谷大介、山崎文徳
発行:北樹出版
定価:2,750円
(本体2,500円+税)A5・256p
978-4-779307089
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現代を読み解き、近未来を展望するためのツールとして、科学史、技術史、さらに科学技術史の視点・方法論を提示する。時代は人類起源から現代までを扱い、欧米を中心としつつ、アラビア科学や近現代の日本における科学・技術も取り上げる。また知識人・科学者たちの視点と、彼らをサポートした権力者の視点を織り交ぜ、科学史と技術史のつながり、特に民生技術史と軍事技術史との関係が理解できるように描く。終章ではこれからの科学史・技術史の課題を示した。各章末に、発展的・探究的なチャレンジ課題、およびブックガイドを紹介。魅力的な図版も豊富に収録している。
  [目次]
はじめに
第1章 科学・技術について考える現代的な意味
 1 科学と技術をどのようにイメージしているか?
 2 社会と科学・技術を結びつける科学技術政策
 3 科学史と技術史とは
[ 第1部 近代以前の科学と技術 ]
第2章 技術のはじまりと戦争の起源
 1 生命誕生の条件となる地球環境の形成
 2 人間社会の起源と形成
 3 農耕社会における私有財産の発生と国家の成立
 4 生産力獲得の手段としての前近代の戦争
第3章 科学のあけぼのとギリシア自然哲学
 1 神話的世界観とタレスのアプローチ
 2 アリストテレスと科学
 3 古代天文学と幾何学的世界像
第4章 中世とルネサンス
 1 古代科学の伝播とアラビア科学の興隆
 2 中世西欧世界の発展と古代科学の受容
 3 黒死病とプトレマイオスの復興
第5章 科学革命のはじまり
 1 ニコラウス・コペルニクス
 2 ガリレオ・ガリレイ
[ 第2部 産業革命以降の科学・技術 ]
第6章 機械の登場と産業革命、そして大量生産へ
 1 「機械」による生産がもたらした変化
 2 綿産業の機械化
 3 新しい動力機械の登場
 4 関連する産業分野と機械化
 5 アメリカでの大量生産への道
 6 生産システムの登場
第7章 科学革命と自然科学の制度化・数学化
 1 ニュートンの力学の成功と拡大
 2 研究の場としての科学アカデミー
 3 エコール・ポリテクニクにみる新時代の科学研究
 4 機械論哲学の誕生と科学における数学の有用性
第8章 近代日本における科学の発展
 1 はじめに
 2 好奇心の段階――蘭学の時代
 3 必需の段階――洋学の時代
 4 普及の段階――科学の時代
 5 おわりに――明治期までの日本の科学
第9章 科学依存型技術と産業化科学の登場
 1 産業に応用できる科学の登場
 2 酸性物質・アルカリ性物質の知識が化学工業を生んだ
 3 電磁気学を応用した通信手段が電気工業を生んだ
 4 ドイツの産業化科学とヴェルナー・ジーメンス
 5 アメリカの産業化科学とトマス・エジソン
第10章 現代科学の登場と新しい自然観への転換
 1 19世紀西欧の自然観の出発点
 2 光、熱、電磁気の力学的研究の展開
 3 電磁気研究に立ちはだかる新たな問題
 4 エーテル問題と相対性理論
 5 エネルギー等分配の問題と量子論
 6 新しい自然観の出現
[ 第3部 科学・技術の軍事への展開 ]
第11章 資本主義社会の形成と軍事技術
 1 常備軍の形成と市民革命
 2 産業革命と交通手段の発達
 3 帝国主義と植民地支配
 4 総力戦としての世界大戦
第12章 軍事生産の近代化と軍事産業の形成
 1 18世紀の大砲生産と中ぐり盤
 2 兵器工場における小銃の互換性生産
 3 19世紀の鉄鋼技術と独占的軍事企業の出現
 4 20世紀初頭の化学技術とアンモニア製造法
第13章 2つの世界大戦と兵器開発に結びつく科学者
 1 科学研究にかかわる政治と軍事
 2 第一次世界大戦における科学者と兵器開発
 3 第二次世界大戦におけるイギリスと電波兵器開発
 4 第二次世界大戦におけるアメリカと電波兵器開発
 5 アメリカの核兵器開発と戦後の科学研究体制
第14章 冷戦構造下における技術の軍事利用
 1 アメリカ軍事産業基盤の形成
 2 核兵器開発とベトナム戦争
 3 軍事技術のデジタル化とネットワーク化
 4 軍事産業基盤の再構築と民生技術の軍事利用
第15章 日本における科学・技術と戦争
 1 軍事研究なんて自分には関係ない?
 2 占領期
 3 講和前後から高度経済成長期
 4 戦後日本の特徴
 5 軍事研究をめぐる近年の動向
 6 おわりに
[ 第4部 科学・技術の進展と現代社会 ]
第16章 情報技術の発展
 1 歯車式計算機から機械式計算機への技術発展
 2 機械式計算機から電子式計算機への技術発展
 3 数値計算専用の情報処理機械から汎用的な情報処理機械への発展
 4 演算素子視点から見たコンピュータ技術の発展
 5 スマートフォンなど21世紀における情報技術の発展
第17章 巨大科学の登場とその影響
 1 20世紀科学を象徴する巨大科学
 2 巨大粒子加速器の出現
 3 サイクロトロンの登場
 4 国家プロジェクトとの近接
 5 原爆研究と冷戦下の高エネルギー物理学研究施設
 6 ポスト冷戦への展開
 7 巨大科学の今後を考える
第18章 戦後日本における製造技術の発展
 1 高度成長期の投資拡大メカニズム
 2 自動車生産の拡大
 3 トラック生産
 4 乗用車生産
 5 大量生産と製品多様化の両立
第19章 医学史を通して複雑化する現代の科学・技術を考える
 1 医学の歴史のイメージ
 2 感染症対策の歴史
 3 被験者の保護
 4 医療技術そのものの是非
 5 医学研究と社会
第20章 これからの科学史・技術史の課題
 1 本書のねらい
 2 戦争から見えてくる感染症との闘い
 3 「科学」「科学技術」への視野をさらに広げるために
 4 これからの科学史・技術史のために
引用・参考文献
事項索引
人名索引
  [著者プロフィール]
河村 豊(カワムラ・ユタカ)
1988年 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)
現在 東京工業高等専門学校名誉教授 専門 電気技術史、戦時科学史著書 『電気技術史概論』(共著、ムイスリ出版)、『科学史概論』(共著、ムイスリ出版)

編著:小長谷 大介
小長谷 大介(コナガヤ・ダイスケ)
2009年 東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)
現在 龍谷大学経営学部教授
専門 現代物理学史
著書 『熱輻射実験と量子概念の誕生』(北海道大学出版会)、『20世紀物理学史:理論・実験・社会』(共訳、名古屋大学出版会)他

編著:山崎 文徳
山崎 文徳(ヤマザキ・フミノリ)
2006年 大阪市立大学経営学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(商学)
現在 立命館大学経営学部教授
専門 技術史、技術論、技術経営論
著書 『科学と技術のあゆみ』(共著、ムイスリ出版社)、『日本における原子力発電のあゆみとフクシマ』(共著、晃洋書房)、『21世紀のアメリカ資本主義』(共著、大月書店) 



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