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京都発大龍堂通信:メールマガジン通巻8809号 2011年11月28日

『被災地を歩きながら考えたこと』

著:五十嵐太郎
発行:みすず書房
定価:2,520円(本体2,400円+税5%)
233p20cm
978-4-622-07652-0

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被災地をまわりながら、大船渡のリアスホールや石巻の宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)など著名建築家が設計した文化施設が避難所として機能しているのを見て、非常時に建築が発揮した力に勇気づけられる場面もあった。しかし、ビルが横倒しになったらしいという断片的なニュースを聞いて訪れた宮城県の女川町で言葉を失った。8割の建物が被災し、カオスというべき無茶苦茶の風景である。呆然としながら、廃墟になった街を1時間ほど歩くと、だんだんと異常な壊れ方をしているビルの存在に気づく。4階建ての鉄筋コンクリート造や鉄骨のビルがゴロゴロ転がっている。こんなことが本当に起きるのか?わが目を疑った。しかも隣に倒れているのではなく、水の力によってこれほど重い物体が場所を移動していたのだ」 はたして工学で街は救えたのか?復興はいかにあるべきか?津波の記憶はどのように語り継ぐべきなのか?「宮城と岩手の沿岸部を中心に、北は青森、南は千葉まで」各地の被災状況を丹念にたどりつつ、有名建築家や地元建築家の動向、そして福島県南相馬市の仮設住宅地でのみずからの研究室の取り組みなど東日本大震災発生から半年間の推移と展望を綴った渾身のルポルタージュ。図版多数収録
[目次]
大きな溝 99パーセントと100パーセントのあいだ
I 破壊
被災地を歩きながら考えたこと
  個人体験としての震災/津波がもたらすもの/多様な被災地の状況/建築の敗北宣言/
建築家に何が可能か/文化被災者としての経験
報道と現場の建築破壊
   切りとられた被災地/シンボルの不在/フクシマと東北の廃墟
見慣れた風景が変わるとき
災害に強い病院を考える
  震災対応をテーマにしたデザイン/公立刈田綜合病院の試み
II 文化
公共施設からの「日常」
  繰り返された津波災害/現代に新しく発生したこと/非常時におけるガラスと畳の和室/
  現代建築はどうだったのか/日常性の回復
本に学ぶ、歴史に学ぶ
  震災後に本を読むということ/忘れられた復興計画の歴史
文化被災ということ
  卒業設計日本一決定戦の危機/傷ついた文化的環境
漂流教室の実践
  離散状態の研究室/教室がなくなるとき
III 記憶
震災の記憶をいかに残すのか
  被災地にはいまも瓦礫が残っている/岩手県では何が起きていたか/破壊されたスーパー堤防の街/
  3・11の記憶を残す試みについて/イタリアと中国における震災の痕跡/女川町の廃墟を忘れない/
  原発の街づくりと東日本大震災
奇跡の一本松
地元歴史家がつむぐ津波の物語
聖なるものとしての原子力発電所
  なぜデザインがひどいのか/東京に原発を/ヤノベケンジと時間の感覚/永遠の宗教施設/
  終わりなき非日常
IV 構築
仮設住宅地に塔をたてる
  日本の海岸をスキャンする/3・11の見えない境界線/仮設住宅地の集会所を考える/
  時間と空間を超える建築/壁画のある集会所/被災地のなかの復興への兆し
二地域居住と原発避難
復興を考えるために
V 情報
模索する建築家と美術家
  被災建物の保存計画/建築の暴力性について/原発事故と対峙する建築家/
  アーティストはどう反応したか/記憶することとアートの役割/悩む建築家たち
建築系メディアはどう伝えたか
  最初の一ヵ月/雑誌の初動/展覧会の動向
3・11以降の建築展
  若手の建築家による提案/メタボリズムの未来都市展
VI 萌芽
海外から東日本大震災を想う
  3・11以降に訪れたヴェネチア/原発事故による文化被災/津波と文化のサイクル/
  2012年のヴェネチアへ
被災地に芽生えた新しい緑
  五ヵ月後の被災地/記憶の風化と新しい風景/気仙沼における藤村和成の個人活動
あとがき
初出一覧



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