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京都発大龍堂通信:メールマガジン通巻8662号 2011年10月15日

『ゴシックの本質』

著:ジョン・ラスキン
訳:川端康雄
発行:みすず書房
定価:2,940円(本体2,800円+税5%)
四六・211p
978-4-622-07635-3

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「ヴィクトリア朝の治世のなかでも1850年代初頭は、表面的に見るなら、英国が世界経済の覇者として世界をリードするいわば黄金期であり、進行する工業化と都市化を背景に、ラスキンの家がそうであったように中流階級が飛躍的に勢力を増大させて、政治経済において重要な地位を占めるようになった時代だった。しかしその裏をよく見るなら、自由放任主義経済による貧富の格差の増大、農村の荒廃、都市の住環境の悪化など由々しき問題が顕在化していた。これに対して警告を発したのはラスキンが最初ではなく、たとえばトマス・カーライルなどはすでに1830年代から社会批判の著作を出しているが、ラスキンに特徴的なのは芸術創造の観点から社会批判を試みることであった。ヴェネツィアの建物の細部を見る際に、彼はその制作に当たった職人=労働者を想起し、〈その職人はこれをつくっていたときに幸福であったか否か〉と問うてみせる。
この問題がもっとも鋭く展開されているのが『ゴシックの本質』にほかならない」(訳者解説)高貴なる荒々しさ、革命的装飾を称えよ。ターナー、ラファエル前派の擁護者にしてアーツ・アンド・クラフツ運動の直接の源流、ラスキン美学・思想の精髄を明晰かつ流麗な新訳でおくる。ケルムスコット・プレス版にならい、ウィリアム・モリス序文を付す。
[目次]
ウィリアム・モリスによる序文
ゴシックの本質「ヴェネツィアの石」の一章
補足図版
訳注
訳者解説



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