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京都発大龍堂通信:メールマガジン通巻11271号 2014年12月09日

『スマート・テロワール』
-農村消滅論からの大転換-

著:松尾雅彦
構成:浅川芳裕
発行:学芸出版社
定価:(本体1,800円+税)四六・256p
978-4-7615-1344-3
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本書を推薦します。推薦者:川勝平太(静岡県知事)
美しく強靱な農村自給圏へ磨きあげるための最良の指南書。
「スマート・テロワール」−それは「美しく強靭な農村自給圏」のことだ。
84の農村地域が登録され、その中で伊豆の松崎町は「日本で最も美しい村」連合に加えられ、「世界でいちばん富士山がきれいに見える町」宣言もした。自信を取り戻している。本書の理論の実践の成果である。
欧米をモデルとする大都会中心の「東京時代」は終幕期に入った。新しい時代の檜舞台は北海道から沖縄にいたる日本の大地である。そこで実践するべき理論と成功事例が本書に懇切に説かれている。松尾氏はカルビーを率いて、「契約栽培」を始め、食品を美味にし、農業を元気にし、農村を美しくしてきた。「フランスで最も美しい村」運動に触発された「日本で最も美しい村」連合のリーダーでもある。日本の農産物の品質は色・形・味いずれも芸術的である。食品加工には匠の技が生きており、総じて農業芸術品、つづめて「農芸品」である。「和食」がユネスコの世界遺産になり、日本の食料・農業・農村に関心が集まっている。本書は、日本の食料・農業・農村を「世界に誇るべき宝」に磨きあげるための最良の指南書である。
本書を手に「農村ルネサンス」に乗り出そうではないか。農村は「アルカディア(桃源郷)」に、田舎は「日本の理想郷」になりうる。
曖昧な活用の100万haの水田を畑地に大転換すれば農村は15兆円産業を創造できる限界集落、市町村消滅!?本当だろうか。消滅どころか、農業・農村にこそ成長余地がある。その実現を阻んでいるのは、水田を偏重する「瑞穂の国」幻想だ。余っている水田や休耕田を畑や放牧地に転換し、その生産物を域内の工場で加工すれば、味はもちろん、価格も、輸入原料によるナショナルブランド商品に負けないものがつくれる。その商品を域内の消費者に新鮮なうちに届け、最高の状態で提供するとともに流通コストを抑える。ここで大切なことは高級品ではなく、日常食品でシェアを確保してこそ量のメリットも得られることだ。そうしてこそ、一部ではなく全体の復活につながる。曖昧な活用の水田100万haがよみがえれば、15兆円の新しい産業創造につながる(ジャガイモの生産と加工によるカルビーの工場出荷額から試算)。契約栽培で市場価格の30%オフを実現したカルビー元社長の「辺境からの変革」の提案。
[目次]
はじめに
1章 成長余地があるのは農業・農村──食料自給率の逆説
1 日本農業の潜在需要と伸びしろ
2 農村・農業のお寒い実態
3 供給過剰時代の農業の四つのジレンマ
4 新たな自給圏「スマート・テロワール」構想
5 自給圏で加工場を持つ効果
6 スマート・テロワールは日本の難問を解決する
2章 「瑞穂の国」幻想を捨て、スマート・テロワールを構築する
1 「瑞穂の国」幻想を捨てる
2 人こそ農村の最大の資源
3 加工食品メーカーと競争する
4 供給者主導の市場経済から消費者主体の経済システムへ
5 イノベーション・トライアングルへの挑戦
6 スマート・テロワールへのビジョンを描く
3章 スマート・テロワールの思想
1 不足から過剰へ──時代の転換
2 トーマス・ライソン『シビック・アグリカルチャー』
3 重商主義と重農主義
4 カール・ポランニー『大転換』
5 日本とヨーロッパ、食料過剰時代への対応の違い
4章 スマート・テロワールと地元愛
1 ワールドカップ・フランス大会で「最も美しい村」に出会う
2 「フランスで最も美しい村」協会の歴史と心
3 「美しい村」に通じる「世界遺産」の心
4 日本の「最も美しい村」連合の使命
5 スマート・テロワールが再ローカル化の要
5章 スマート・テロワール構築の鍵──地域の身の丈に合った食品加工場で珠玉の製品を作る
1 スマート・テロワール実現の手順
2 コスト積み上げの発想を変え、コスト・ゼロを見つける
3 マーケティング戦略の出番
4 日本の製造業が開発したノウハウを農村に導入する
6章 スマート・テロワール構築のマニュアル
1 「スマート・テロワール構築準備会」の創設
2 「農村計画図」作成でビジョンを見える化
3 スマート・テロワール内における基礎的な事業展開
4 数値目標の設定
5 従来農地の転換
7章 スマート・テロワールを支える仕組み
1 地域の食産業システムの改革をリードする大学の使命
2 自給圏には、地域に応じたプラットフォームが必要
8章 農村の文明開化──ドイツとオーストリアに学ぶ
1 メルケンドルフ
2 レッテンバッハ
3 ギュッシング
4 未利用資源の徹底活用
5 日本の最大の未利用資源は「人材」
9章 アルカディアへの道
1 一九九〇年以降の日本の課題──デフレスパイラルからの脱却と一言で言われますが?
2 「八百万の神」の宿る里山資本主義を
3 アルカディアを夢から現実にするために
あとがき
スマート・テロワール文献紹介
末松玄六『中小企業成長論』(一九六一)
林周二『流通革命』(一九六四)
ジャン・ボードリヤール『消費社会の神話と構造』(一九七〇、今村仁司・塚原史訳、一九七九)
カール・ポラニー『大転換』(一九四四、野口建彦・栖原学訳、二〇〇七)
トーマス・ライソン『シビック・アグリカルチャー』(二〇〇四、北野収訳、二〇一二)
エリック川辺『草地の生態系に基づく放牧と酪農経営』(二〇一一)
宗田好史『なぜイタリアの村は美しく元気なのか』(二〇一二)
ナヤン・チャンダ『グローバリゼーション 人類5万年のドラマ』(友田錫・滝上広水訳、二〇〇九)
山本義隆『一六世紀文化革命』(二〇〇七)
福澤諭吉『文明論之概略』(一八七五)
スマート・テロワール補論
シングルマザーの帰郷で「農村再生」
「テロワール」とは
農村の自立を阻んできた「瑞穂の国」幻想
農業基本法が変えた讃岐うどんの原料小麦の産地
日本農業のSWOT(強み・弱み・機会・脅威)分析から見えてくるもの
もはや「工業立国」ではない日本
契約栽培のススメ
カルビーの鮮度戦略の父、ミルトン・V・ブラウンさんのこと
既存システムを破壊することから始まったカルビーのポテトスナックビジネス
鰹ャ泉商店から学ぶ三つのイノベーション
福島県がスマート・テロワールの先頭に立つ
スマート・テロワールの住民の役割を考える
国産神話の罠
真善美
美味しいものは、どこで差がつくか?
もっとも精緻な農産加工品は「酒」
都市は「かせぎ」の場、農村は「つとめ」の場
軽井沢に見る都市の企業と農村



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