HP内の目次へ・検索もできます!  『住宅建築2010年12月号』 -特集:高橋修一 住まい塾 豊かな空間に暮らす-

7529号      7531号


京都発大龍堂:メールマガジン通巻7530号 2010年10月19日


『住宅建築2010年12月号』
-特集:高橋修一
住まい塾 豊かな空間に暮らす-


編集:建築思潮研究所
発行:建築資料研究社
定価:2,450円(本体2,333円+税5%)

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『住宅建築』12月号は、設計者・職人・建築主が一体となって豊かな住空間の創造を目指す「住まい塾」の活動を紹介します。特集・高橋修一 住まい塾 豊かな空間に暮らす
江戸時代から建つ農家再生事例を含めて、5軒の住宅を紹介しています。「府中の舎」の建主と高橋さんの巻頭座談をはじめ、各住宅それぞれの建主の声も紹介しています。「現在は暮らしのことを考えたうえで住まいのことを考えるというあたり前のことがないがしろにされているのでは。家を建てれば、理想の暮らしが実現できるということはあり得ない。自分たちの暮らしに必要な家を建てるために、まずは自分たちが地に足をつけた暮らしをすることが重要だ」と語る“高橋修一/住まい塾”の家づくりを是非ご覧ください。
巻頭文・豊かに暮らすこと 高橋修一/住まい塾代表
日本の住宅問題はいったどこにあるのだろう。これまで器の問題とばかりに考えてきたが、蓋を開けてみたら、どうもそうではないらしいのである。三十年近く歩んでくると次第に問題の底が見えてくる。その底とは何か。それは我々の生活の質、暮らしぶりである。家をつくることで眠っていた可能性が一遍に花開くような人もいるが、大抵はいい家をつくって、生かせない。生活のイメージが膨らまない。この暮らしぶりの実態がまた、いい住宅を生まない、生ませない方向に根を生やしていく。しかし、ここにこそ問題の本質があると気がつけば、これまで、一向に捗々しくなかった住宅問題への取り組みもやっと解決の本質に向けて舵を切ることができるのである。こうなればやがて多くの人が「こんな住宅では私は満足しない」と表明するようになるだろう。
いい家をつくれば、いい生活が待っているかの如き思い込みは、全くの錯覚である。それはいい器さえ手に入ればいい料理が待っていると錯覚するようなものである。すぐれた器を持ってはいるが生かして使えないとあっては何の意味があろう。高価な器はお金で買えるが、センスは金では買えない……。自ら磨くしかないのである。この暮らすセンスがどこで磨かれるものかは未だ謎である。しかし磨き場所は日常生活をおいては他になく、ここを疎かにしてはセンスの磨きようはないように思われる。この問題は一人建主に帰せられる問題ではない。空間の骨格と性格を決定づける要たる設計者にあっては、致命的な発想(イメージ)の貧困さに通じていくことになる。
住宅をつくる目的は自分なりの生活をつくり上げることにある、と私は考えてきた。我々の身体には多くの可能性が眠っている。美の感覚もそのひとつである。磨き、磨かれ、これが自然に為されるまでに高められれば、人間と空間の関係はひとまず健全といっていい。人は、生活は美の問題だけではない、というかもしれない。しかし美は生活の中で初めにして終りのような複雑な問題を孕んでいる。このことを見逃したら、家づくりは何と大きな意味を失うことだろう。
「豊かな空間に暮らす」というが、逆に豊かに暮らすことで、空間は豊かになるのである。そしてここにこそ、家づくりの楽しさと意味があるはずなのである。器たる家が生き、育つのは、中味たる人間が生き、育つことの如実な反映である。
[目次]
特集:高橋修一 住まい塾 豊かな空間に暮らす
対談
生きものを守る巣としての住まい……加藤和子×加藤洋子×高橋修一
アジアの風を感じる現代の日本民家
府中の舎
 設計=住まい塾 高橋修一+岡田曜子
畳敷きの居間を台所とダイニングが取り囲む
台形プランの住まい
塩尻の舎
 設計=住まい塾 高橋修一+中村光次
住み続けるための建て替え
宝塚の舎
 設計=住まい塾 高橋修一+南野容子
原生林の中に建つシンプルな山荘
蓼科山荘
 設計=住まい塾 高橋修一+齊藤元彦
住み続けるための部分改修
一ノ関の舎
 設計=住まい塾 高橋修一+岡田曜子
特別記事
原型を基にして
インタビュー
住むところ 集うところ……神谷宏治  聞き手=松隈洋/平良敬一
作品紹介
オークヴィレッジ木造建築研究所
風光を導く住まいとディテール
海と山に浮かぶ家
 設計=オークヴィレッジ木造建築研究所
蘇る家
 設計=オークヴィレッジ木造建築研究所
作品紹介
岡山 既存建物を生かし新しい風景をつくる
おかやま山陽高校80周年記念館
 設計=大角雄三設計室
特別記事
大谷 石造りの住宅
 文=小西敏正  写真=栗原宏光
連載
欧雑巴建築見聞記 第15回 ミューラー邸
 設計=アドルフ・ロース 1930年 チェコ・プラハ
 文=栗田 仁  写真=宮本和義
HEAD研究会「外壁の性能と選択肢」……木島千嘉×中村研一×山本想太郎
書評:『美味礼讃』(海老沢泰久、1994年、文春文庫)/文=宮脇 彩
追悼・田中文男  文=磯崎 新/平良敬一
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