HP内の目次へ・検索もできます!  シリーズ 京の庭の巨匠たち 2 『植治 七代目小川治兵衞』 -手を加えた自然にこそ自然がある-

5358号      5361号


京都発大龍堂:メールマガジン通巻5360号

■シリーズ 京の庭の巨匠たち 1
『重森三玲』-永遠のモダンを求めつづけたアヴァンギャルド-
座談会:小埜雅章、齋藤忠一、佐藤昭夫、野村勘治

シリーズ 京の庭の巨匠たち 3 『小堀遠州』 -気品と静寂が貫く綺麗さびの庭-
シリーズ 京の庭の巨匠たち 2
『植治 七代目小川治兵衞』
-手を加えた自然にこそ自然がある-

監修:白幡洋三郎
執筆:尼崎博正、小野健吉、白幡洋三郎
座談会:笹岡隆甫、白幡洋三郎、谷晃、永田萠
インタビュー:佐野藤右衛門、森本幸裕、矢ヶ崎善太郎
写真:田畑みなお
発行:京都通信社
定価:2,500円(本体2,381円+税5%)A4・120p
978-4-903473-02-4
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七代目小川治兵衞──通称「植治」(1860-1933)

「水と石の魔術師」と評される卓抜した表現力と創造力をそなえた植治。その植治を支えたのは、京都の歴史が育んだ都市文化、なかでも人為・人工についての美的感覚ではなかったか。自然を打ち消し、再現することで都市が存在するなかで、自然を人為的・仮想的に表現する文化やアートは、京都においてさまざまに発展していた。絵画しかり、華道しかり、盆栽しかり。しかも、欧米の事情を視野に入れつつ行動する山縣有朋、伊集院兼常らの富裕政財界人と出会い、新しい時代の思潮、西欧的な暮らしを学んだ植治は、異文化を知ることで逆に、京都の伝統文化にアイデンティティを求めた。自然なもの、素朴な表現、いわば田舎的な感覚から距離をおくことを洗練の尺度とした京都の美感──人工の美を庭の世界で突き詰めたのが植治ではなかったか。京都の都市民が共有する伝統文化と変革の明治という時代的要請とが融合した姿、それが植治の庭だといえようか。
[目次]
◆植治、自らを語る
聞き書き・黒田天外 美術評論家
◆七代目小川治兵衞
小野健吉 文化庁文化財部記念物課主任文化財調査官
◆五感で味わう庭──植治の感性表現と意匠
尼崎正博 京都造形芸術大学日本庭園・歴史遺産研究センター所長
◆庭と解説
並河靖之七宝記念館庭園
無鄰庵庭園
平安神宮神苑
何有荘庭園(旧和楽庵)
円山公園
碧雲荘庭園
高台寺土井庭園(旧十牛庵)
「葵殿庭園」と「佳水園庭園」(ウェスティン都ホテル京都)
◆文化景観としての植治の「自然」〈座談会〉
白幡洋三郎 国際日本文化研究センター教授
笹岡隆甫  華道未生流笹岡家元嗣
谷 晃   野村美術館学芸部長、茶の湯文化学会会長
永田 萠  イラストレーター、絵本作家
◆時代思潮と植治
白幡洋三郎
◆植治の生涯と仕事(年表)
◆庭園用語の解説
◆掲載庭園の所在地と交通案内
◆インタビュー
佐野藤右衛門 桜守
矢ヶ崎善太郎 京都工芸繊維大学大学院準教授
森本幸裕   京都大学大学院地球環境学堂教授



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