HP内の目次へ・検索もできます!  平成19年企画展図録 『越前若狭の大工と絵図、道具』解説図録

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京都発大龍堂:メールマガジン通巻5005号 2014年2月3日

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平成19年企画展図録
『越前若狭の大工と絵図、道具』
解説図録


特価:(本体3,800円+税)
A4・128p
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平成19年企画展『越前若狭の大工と絵図、道具』の展示解説図録です。福井県内の大工家や寺社に伝わる絵図や技術書、大工道具など約120点を紹介しています。
[目次]
はじめに 3
大工と太子信仰 9
越前若狭の大工たち 17
永平寺大工 18
小野谷の大工 35
伊井の大工 42
若狭の大工 46
木子棟斎について 50
その他の越前、若狭の大工 61
近代以降の福井の大工たち 65
絵図とその変遷 93
大工の道具、儀式具 111
展示資料目録 123
あとがき/協力者一覧 126
<はじめに>より
飛鳥時代の法隆寺の金堂や五重塔をはじめとするわが国の木造建築は、日本が世界に誇れるすばらしい伝統文化である。こうした木造建築をつくり続けてきたのは宮大工あるいは堂宮大工と呼ばれる寺社建築を専門に手掛ける大工や棟梁たちで、彼らは優れた技術を伝承し、より洗練させながら現在にも受け継いでいる。福井県内では、鎌倉時代に建立された明通寺の本堂と三重塔が現存する最古の寺院建築であるが、これまでの発掘調査によってすでに古代から堂塔伽藍を擁する寺院が存在していたことが確認されている。当然のことながらこれらの伽藍造営に関わった大工たちがいたことは疑いない。奈良時代の東大寺建立において、技術者の長で、越前の人ともいわれている益田縄手もその一人であろう。中世になると、県内にかかわりがある大工として、永平寺の開祖道元に伴って来日した宋大工玄源盛が知られている。後の永平寺大工の祖と伝わる人である。江戸時代にはこうした個人よりも大工集団としての活躍が主になる。先の永平寺大工は居住地の地名から志比大工とも呼ばれ、永平寺に限定されず、県内はもとより加賀や越中、近江あたりでの活躍も知られている。越前では他に旧金津町伊井村の大工や旧武生市小野谷の大工、今庄の大工が知られている。一方、若狭では小浜の大工が著名である。なお、幕末から明治期に京で活躍した木子棟斎は美浜町興道寺の出身であり、彼も若狭の大工に含めてよいだろう。近世までの大工、棟梁は自ら設計図をつくり、作業にも従事する形態が通例であったが、江戸後期以降、特に明治を迎えて近代化が進むにつれ、建築界にも分業化の波が押し寄せ、建設会社や設計事務所の成立やそれに伴い、設計業務に関わる専門技術者が現われ、大工棟梁たちは直に仕事に関わる技術者へと変貌していく。したがって、明治以降の絵図面は大工棟梁の手から離れ、設計専門家によってつくられたものが多くなっている。
今回の展覧会では、越前と若狭の大工たちを紹介するとともに、彼らが残した絵図や技術書などの記録、また彼らが使っていた道具などを展示しているが、近代以降の設計事務所や建設会社に所属していた技術者たちの手になる絵図面も展示している。これらの展示を通して、越前若狭の大工たちの優れた技術の一端に触れるとともに、建築図面の時代的な変容にも目を向けて欲しいとの願いから開催するに至った。なお、今回の展示品は、越前と若狭、すなわち福井県内の大工家が所蔵する絵図面や道具が主であるが、大工の信仰のよりどころであった聖徳太子や太子が建立した法隆寺五重塔の模型(鵤工舎製作)、さらに越前出身で後に加賀前田家の御大工として活躍した山上善右衛門嘉継が建立した富山県高岡市の瑞龍寺(国宝)の図面も合わせて展示している。
二〇〇七年五月
[越前若狭の大工と絵図・道具実行委員会 代表委員 吉田純一]



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