京都発大龍堂：メールマガジン通巻４６５９号

『住に纏わる建築の夢』 -ダイマキシオン居住機械からガンツ構法まで- 著：松村秀一 発行：東洋書店 定価：1,995円(本体1,900円＋税5％） 四六オールカラー・192ｐ 4-88595-660-9

国内外において活躍し、建築生産を専門として改修や再生を重視する、建築学者の最新建築論集。20世紀にさまざまな形で花開いた「建築の夢」について、住宅建築を中心に、その夢の行方を辿る論考をまとめた一冊。 既成概念を超える建築の夢は21世紀の現在、どうなったのか、またこれから私たちは、どのような「住まいかた」に包まれて生きてゆくのか。20世紀前半にはバックミンスター・フラーに代表される、テクノロジーによってすべての人々に、健康で文化的な生活を可能とする、堅固な家を届けようという技術者としての夢があった。さらに生産効率の高い廉価に入手できる住宅、また郊外に切り開かれた生活の場：ニュータウンの誕生、建物のソフト的な寿命やコミュニティとの関係等々、住居という容れものが、今後どのように私たちの暮らしと関わってゆくのか。様々な発想に基づく建築エピソードと、それら個々の「夢」についての興味深い考察が全10講にわたり、繰り広げられる。