HP内の目次へ・検索もできます!  『見えない震災』-建築・都市の強度とデザイン-

4404号      4410号


京都発大龍堂:メールマガジン通巻4409号

『見えない震災』
-建築・都市の強度とデザイン-

編:五十嵐太郎
発行:みすず書房
定価:3,150円(本体3,000円+税5%)
四六・264p
4-622-07233-5
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2005年11月、一建築士による構造計算書偽造の事実(耐震強度偽装事件)が公表されるや、日本全国に衝撃が走った。「モラルなき経済設計」と機能不全の検査体制が、「安全・安心」をもたらすはずの「終の栖」への国民的欲望を逆なでにしつつ、来るべき地震の恐怖を増幅させたからである。その一方で、いわゆる欠陥住宅とは別に、法律違反ではないものの1981年の新耐震設計基準に満たない「既存不適格」物件は、住宅総数のおよそ四分の一にあたる1150万戸と推計されている。つまりは、ヒューザー物件はそれ自身が史上最速のスクラップ&ビルドの実例と化すばかりか、防災名目により繰り返されてきた画一的再開発を助長し、都市の成熟、その持続可能性を導きうるリノベーションやコンバージョンといった道筋を瓦解させかねない。建築が与うべき強度とは何か。「構造設計」とは何か。「耐震構造」はいかに歴史的に構築されてきたか。阪神大震災の復興過程はどのような経験を蓄積させたのか。さらに「耐震改修」に求められるデザインとは……。建築・都市をその多様性においてとらえるための、意匠・構造設計ほか各分野の専門家による問題提起と考察。図版約80点。
<目次>
五十嵐太郎「見えない震災」
金箱温春「構造設計とは何か」
青木茂「〈リファイン建築〉からの提言」
竹内昌義「記憶をつなげる耐震改修のデザイン」
南泰裕「不可知の次元――建築と地震をめぐる覚え書き」
倉方俊輔「〈耐震構造〉の歴史」
松原永季「〈建築の強度〉と〈まちの強度〉――まちのリノベーションへ」
松富謙一「ロジモクの将来をめぐって――都心居住としての路地長屋」
佐藤考一「既存建物の活用術――用途変更による建築再生の可能性」
平山洋介「飛び地のランドスケープ」
編者あとがき
<五十嵐太郎(いがらし・たろう)>
1967年フランス・パリ生まれ。92年東京大学工学系大学院建築学専攻修士課程修了。博士(工学)。東北大学大学院工学研究科・工学部助教授。建築史、建築批評。著書『終わりの建築/始まりの建築』(INAX出版2001)『新宗教と巨大建築』(講談社現代新書2001)『近代の神々と建築』(廣済堂出版2002)『戦争と建築』(晶文社2003)『過防備都市』(中公新書ラクレ2004)『現代建築のパースペクティブ』(光文社新書2005)、編著『建築の書物・都市の書物』(INAX出版1999)『リノベーション・スタディーズ』(INAX出版2003)『リノベーションの現場』(彰国社2005)『卒業設計で考えたこと。そしていま』1・2(彰国社2005・2006)ほか。

<金箱温春(かねばこ・よしはる)>
1953年長野県生まれ。77年東京工業大学大学院総合理工学研究科修了(社会開発工学専攻)。横山建築構造設計事務所を経て92 年金箱構造設計事務所設立。東京大学、東京工業大学、神奈川大学非常勤講師。構造設計作品「福島潟自然生態園(遊水館・潟博物館)」(1997/日本建築構造技術者協会賞/設計・青木淳建築計画事務所)「京都駅ビル」(1997/設計・原広司+アトリエファイ建築研究所)「兵庫県立美術館」(2001/日本免震構造協会賞/設計・安藤忠雄建築研究所)「御所野縄文博物館」(2002/東北建築賞/設計・仙田満+環境デザイン研究所)「豊栄市立(現・新潟市立)葛塚中学校」(2004/松井源吾賞/設計・安藤忠雄建築研究所)ほか。

<青木茂(あおき・しげる)>
1948年大分県生まれ。71年近畿大学九州工学部建築学科卒業。建設会社等を経て77年設計事務所設立。90年株式会社青木茂建築工房に組織変更。2001年一連のリファイン建築作品により日本建築学会賞・業績賞受賞。作品「宇目町役場庁舎」(1998/グッドデザイン賞、エコロジーデザイン賞、BELCA賞)「八女多世代交流館」(2001/福岡県美しいまちづくり賞大賞)「八女市立福島中学校」(2004)「IPSE都立大学」(2005/グッドデザイン賞)「佐伯市蒲江・海の資料館」(2005)「福岡市農業協同組合本店ビル」(2005/福岡市都市景観賞)ほか。著書『リファイン建築へ』(建築資料研究社2001)、編著『まちをリファインしよう』(建築資料研究社2005)ほか。

<竹内昌義(たけうち・まさよし)>
1962年神奈川県生まれ。89年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修了。ワークステーション一級建築士事務所を経て91年竹内昌義アトリエ設立。95年より「みかんぐみ」共同主宰。東北芸術工科大学建築・環境デザイン学科助教授。作品「NHK長野放送会館」(1997/東京建築賞奨励賞)「SHIBUYA-AX」(2000/JCDデザイン優秀賞)「KH-2」(2001/JCDデザイン優秀賞)「八代の保育園」(2001)「神楽坂の家」(2001)「北京建外SOHO低層部商業施設」(2003)「愛・地球博トヨタグループ館」(2005)ほか。共著『団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ』(INAX出版2001)『POST-OFFICE ワークスペース改造計画』(TOTO出版2006)ほか。

<南泰裕(みなみ・やすひろ)>
1967年兵庫県生まれ。97年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程単位取得退学。同年アトリエ・アンプレックス設立。作品「PARK HOUSE」(2002)「三丁目カフェスーペ」(2005)「南洋堂ルーフラウンジ」(2006)「スッカラショップ」(2006)ほか。著書『住居はいかに可能か』(東京大学出版会2002)『ブリコラージュの伝言』(アートン2005)、共著『エディフィカーレ・リターンズ』(トランスアート2003)『現代住居コンセプション』(INAX出版2005)ほか。

<倉方俊輔(くらかた・しゅんすけ)>
1971年東京都生まれ。99年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了。建築史家。著書『吉阪隆正とル・コルビュジエ』(王国社2005)、共著『伊東忠太を知っていますか』(王国社2003)『吉阪隆正の迷宮』(TOTO出版2004)『ル・コルビュジエのインド』(彰国社2005)『住宅70年代・狂い咲き』(エクスナレッジ2006)ほか。

<松原永季(まつばら・えいき)>
1965年京都府生まれ。92年東京大学大学院工学研究科建築系修了。同年Team
ZOO いるか設計集団入社(‐2001)。阪神・淡路大震災後、「白地地区」の震災復
興まちづくり支援にかかわる。2000年studio CATALYST(スタヂオ・カタリスト)開設。
以後、建築の設計と平行して、住民主体のまちづくり、村づくり、森づくり等の支援コ
ンサルタント業務に携わる。兵庫県ヘリテージマネージャー(歴史文化遺産活用委員)。

<松富謙一(まつとみ・けんいち)>
1967年大阪府生まれ。91年大阪芸術大学建築学科卒業。ヘキサを経て2001年「CASE/まちづくり研究所」を共同設立。2005年「ロジモク研」設立。長屋すとっくばんくねっとわーく(企)代表理事。作品「京都町屋レストラン改修」(2002)「空堀長屋改修型デイサービスセンター」「東中島定期借地権付コーポラティブ住宅」(以上2003)「日之出保育所改修」(2005)ほか。

<佐藤考一(さとう・こういち)>
1966年栃木県生まれ。97年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。東京大学大学院工学系研究科学術研究支援員(2001-04)。2001年佐藤建築計画室設立。A/E WORKS監事。共著『コンバージョンによる都市再生』(日刊建設通信新聞社2002)『初学者の建築講座 建築計画』(市ヶ谷出版社2004)『性能別に考えるS造設計[構法・ディテール]選定マニュアル』(エクスナレッジ2006)、編著『20世紀建築研究』(INAX出版1998)『コンバージョンが都市を再生する、地域を変える』(日刊建設通信新聞社2004)ほか。

<平山洋介(ひらやま・ようすけ)>
1958年大阪府生まれ。88年神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。神戸大学発達科学部教授。住宅・都市計画専攻。著書『コミュニティ・ベースト・ハウジング――現代アメリカの近隣再生』(ドメス出版1993)『不完全都市 神戸・ニューヨーク・ベルリン』(学芸出版社2003)『東京の果てに』(NTT出版2006 近刊)、共著Housing and Social Change: East-West Perspectives(Routledge 2003),Comparing Social Policies: Exploring New Perspectives in Britain and Japan(Policy Press 2003)編著Housing and Social Transition in Japan(Routledge 2006 近刊)ほか。



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