千家十職 永樂家の茶陶

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京都発大龍堂:メール マガジン通巻 613号



特別展
≪千家十職 永樂家の茶陶≫
_茶の湯工芸の伝統と創造

日時:平成13年10月16日(火)〜12月6日(日)
    9:30〜16:30(入館16:00)
場所:表千家北山会館
〒603-8054 京都市北区上賀茂桜井町61
TEL:075-724-8000
入館料:一般800円/学生600円/呈茶席を含む
団体(20名以上)
主催:表千家北山会館・京都新聞社
後援:京都府、京都市、京都府教育委員会、
   京都市教育委員会、NHK京都放送局
お茶を楽しむには、さまざまな道具が必要です。これら茶道具作り一筋にいそしみ、利休以来の長い歴史の中で歴代の家元とつながりをもち、それぞれ得意の技を伝えてきた家筋があります。そのうちの十家が世に「千家十職」と呼ばれ、日本を代表する茶の湯の工芸家として今日に至っています。
 その十職の一つに京焼を代表する永樂家があります。永樂家は初め西村家を名のり、奈良春日大社の斎器や土風炉を制作していました。やがて京都へ移り、茶の湯との緑が深まりました。10代の了全より、表千家9代家元了々斎の一字を受け、土風炉以外の陶器も作り、現在の基礎を築きます。11代保全は名工の名高く、金らん手(きんらんで)・染付・交趾・祥瑞などいわゆる上品にして華麗なる永樂焼を確立し、日本の陶磁器界に一つの世界をひらきました。
 
12代和全より永樂家と名のり、先代即全、現在の17代善五郎まで、その雅な作風は近代の茶人にこよなく愛されています。
 今回の特別展は、永樂焼の世界を代々の作品群、陶家としての仕事ぶりとその環境、そして千家と永樂家の交流と、三つの構成で展観します。特に、永欒の名の由来となる紀州徳川治宝卿より下賜された金印「河濱支流」と銀印「永樂」は本邦初公開となります。
●主な展示道具(予定)●
元伯宗旦筆「土風炉の支」/土風炉切形帖/了々斎筆「了全」二字/紫交趾鳳凰風炉了全作/交趾瓢形振出了全作/織部黒写沓茶碗了全作/保全自画像 大綱和尚賛/保全画「利休像」拙叟/和尚賛/日の出鶴茶碗保全作/交趾牡丹平水指/保全作/七宝蟹絵茶碗和全作/松竹梅皆具/和全作/布目張交屏風妙全・正全作/瀬戸釉茶碗/得全作/黒地扇面茶碗妙全作他
<市民講座>
テーマ「永樂家の茶陶と京文化」
11/17(土)永樂善五郎氏(千家十職/土風炉・焼物師)
「わが家のやきもの」
11/24(土)雨宮六途子氏(高津古文化会館学芸員)
「後期京焼の世界を訪ねて」
時間:14:00〜16:00
参加費:2,000円(呈茶、特別展見学を含む)
定員:1回200名
連絡先:表千家北山会館
TEL:075-724-8000