ターナー版画展

535号      539号


京都発大龍堂:メール マガジン通巻 537号


名作と旅の風景
≪ターナー版画展≫

日時:
2001年10月5日(金)〜10月28日(日)
場所:美術館「えき」KYOTO
お問合せ:TEL075-352-1111
(京都駅ヒル内 JR京都伊勢丹7階隣接)
開館時間:10:00〜19:30
(最終日=17:00閉館)
入館料[税込]:一般800円(600円)
高-大学生600円(400円)
小中学生600円300円)
※()内はご優待券,
対象:アイカードJR西日本グループ
会社力ードをお待ちの方、
前売及び10名様以上の団体
※第2、4土曜日
(10/13、27)は小中学生無料
主催:京都新聞社
英国最大の風景画家、ターナーIの名声は、生存中からイギリスにとどまらず、ヨーロッパ大陸に鳴り響いていました。それは、彼が本の挿絵として描いた版画を通じて、人々に知られたためでした。1794年、19歳の時初めて彼の絵に基づく銅版面が出版されますが、それ以来、みずから風景版画集を企画したり(「研鑚の書」)、パイロンの詩集の挿絵や、「イングランド南海岸のピクチヤレスクな景観」、「イングランドの港」、「フランスの川」等の銅版画挿絵入り出版物のために、原画を制作したりしました。ターナーは、これらのための原画を主に水彩画で制作し、それを自分で選んだ何人かの彫版師に版画に写させています。原画の効果を忠実に再現するために、彫版師に対するターナーの注文は口やかましく、もめごとのもとになっていたようです。なかでも、中期の出版物の彫版を手がけたW.B.クック(1778〜1855)と画家の関係がもっとも典型的なものでした。しかし、彼らのおかげでターナーの名声もあがったのです。画家の死後出版された、ターナーの名作を銅版画にした「ターナー美衝館」はそうした画家と彫版師たちのホットな関係の証となっています。版画特有のコントラストによって、原画のターナー芸術の本質が一層、ダイナミックになり、構想や構図の力強さ、雄大さをあらためて認識させてくれます。[主催者]