「風土への旅-1-」仁木洋介空間体験
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「風土への旅-1-」★仁木洋介空間体験★ |
8年間設計に携わりハタと気付いたのは、どの設計者も懸命に設計しているのに街は一向に美しくなってない、という事。じゃあ美しい町並みって何だ。世界の都市や広場ってどんなだ?と次々湧く疑問に耐え切れず、行って来ました。イタリアをメインに13ヶ国110日間。旅行というより修行の旅。驚きと感嘆の毎日。この経験を今後に活かさず何としますか。久し振りに帰省した京都は一地方都市の一歩手前。けれど、再生への新しい動きも見られます。微力でもこの動きに加わって郷土に尽くしたいと願ってます。 |
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今回紹介するのは、旅行前の最後の仕事。漁村にある小学校の体育館の改築です。敷地は三方を海に囲まれた岬の一角で、海と山を眺める絶好の場所。ここですべきは、入江を結ぶ橋から見える海の玄関としていかに表情を持たせ、地域の集会所として機能させるかです。 この体育館の目玉はピロティと名付けた屋外ステージを舞台裏につけた所です。校舎と敷地の関係から体育館の向きは動かせず、海へは背中を向けた姿になります。コレを何とかしようと設けたのが屋外ステージです。バックステージ、土間、吹奏楽の練習場として機能する海の玄関。海に向けた公会堂です。放課後には生徒の奏でる調べが対岸の集落に届く事でしょう。 |
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![]() <プロフィル> 仁木 洋介(ニキ ヨウスケ) 1967年京都生まれ。 1992年北海道東海大学建築学科卒業後、沖縄の設計事務所に8年間勤務、設計・施工監理担当。3ヶ月余りのヨーロッパ旅行後帰国、現在実家のある京都にて求職中。 |
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若き日の旅はきっと彼の人生に変革をもたらすであろう。110日間の道中で450枚余りのスケッチ。彼の脳裏に刻まれた先人達の<心のかたち>は今後の建築におけるデザインソースとなるだろう。ここに紹介するスケッチはごく一部に過ぎないのは残念であるが、彼の熱情が伝わるものと思う。今後の仁木氏の活躍が期待される。ご来店頂ければ全作品を閲覧できます。(yy) |
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