川面稜一氏「京都の彩色文化を語る」


京都発大龍堂:メール マガジン通巻 287号

講演会のお知らせ
川面 稜一 氏
 「京都の彩色文化を語る」
― 彩色復元とともに歩んだ60年 ―

(社)京都府建築士会 女性部会


(法隆寺金堂壁画 飛天)
日  時:2000年11月25日(土) 午後 2:00 〜 4:00
場  所:和順会館(知恩院三門前)2階 中広間  (2階にて受付 付近駐車場有)
会  費:3,000円
講演協力:荒木 かおり氏(川面美術研究所所長)
      菅澤 茂氏(京都府教育委員会文化財保護課勤務)
定  員:40名
申込期限:2000年11月 17日(金)
申 込 先:(社)京都府建築士会事務局   TEL075-211-2857 FAX075-255-6077
 担当:柴谷宛て E-mail ksarchi@mbox.kyoto-inet.or.jp
「古都」「都おどり」「弘法さん」「清水の舞台」「北野の天神さん」「二条城」「お西さん」「宇治の平等院」は、いずれも京都を語るキーワードであり、また京都を紹介する時には欠かせない「名詞」でもあります。川面 稜一氏を見ていくと、これらの「名詞」すべてに氏が関わっていることに驚きを禁じえません。氏の活動を概観すると戦前の法隆寺壁画模写に始まり、現在の知恩院経蔵復元、今後も継続される二条城障壁画模写等の文化財保存修復であり、京都の四季を彩る「都おどり」「京おどり」の舞台美術まで多岐にわたります。これらの活動はいずれも未来に渡り継承されていく京都文化の歴史そのものです。
今回、京都の建築文化(舞台芸術も建築の一環として)に「色」を通して関わってこられた国選定保存技術者(建造物彩色)でもある川面稜一氏を迎え、貴重なお話を伺う機会を得ることが出来ました。氏のこれまでの活動経過、業績の紹介、京都に対するお考えなど色々なお話をお聞きしたいと思います。京都の文化を彩色という世界を通して知る事の出来るこの機会に是非ご参加下さい。

川面 稜一(かわも りょういち)氏
●川面美術研究所所長 荒木 かおり氏
 住  所:〒616-8242 京都市右京区鳴滝本町69-2
             tel. 075-464-0725
 事業内容:建造物彩色調査復元、障壁画復元模写、
      仏画研究・制作・修復、
      舞台美術考案制作、レプリカ制作
<プロフィール>
○経  歴
   大正 3年(1914)生まれ
昭和 9年 京都市立絵画専門学校(現 京都市立芸術大学)研究科卒業
昭和 15年 国宝法隆寺金堂壁画模写 参加(入江波光氏師事)
昭和 25年 から文化財保護委員会の委嘱を受け模写事業開始
     国宝平等院鳳凰堂扉絵の模写、建築彩色の復原
     国宝醍醐寺五重塔初重内部壁画及び彩色の模写、復原調査
     国宝法界寺阿弥陀堂壁画模写 
     国宝室生寺金堂壁画模写 
     国宝教王護国寺真言八祖像模写
昭和47年  から二条城二の丸御殿障壁画模写事業 (継続中終了は20-30年後予定)
     国宝北野天満宮本殿他彩色復元
     国宝西本願寺唐門彩色復元
     国宝二条城唐門彩色復元
     重文地主神社本殿、重文尼崎本興寺三光堂、
     比叡山東塔(新築復元)、
     重文清水寺三重塔、同重文西門、同重文鐘楼、
     重文御香宮本殿・拝殿
平成 8年 重文知恩院経蔵内部壁画復元(平成12年3月終了)
平成  9年 国宝本願寺飛雲閣三十六歌仙杉戸絵復元
平成 10年  国宝富貴寺大堂内部壁画及び彩色復元(大分県立歴史博物館)
○主な活動
文化財建造物彩色調査復原、障壁画復元模写、仏画研究製作修復舞台美術考案製作(都おどり京おどり)
○受賞歴他:京都府文化財功労賞(S59)、
     伊藤熹朔賞受賞(H4舞台美術家協会)
     日本建築学会文化賞受賞(H12)、
     国選定保存技術保持者(建造物彩色)
     川面 稜一氏(川面美術研究所会長)