Wiel Arets_近作を語る_

1929号      1934号


京都発大龍堂:通巻1930号

《Wiel Arets》
_近作を語る_

日時:2003年11月18日(火)
午後6時00分〜8時00分
場所:京都工芸繊維大学 東1号館1階E111室
〒6060951 京都市左京区松ケ崎橋上町 TEL:075-724-7111

主催:京都工芸繊維大学 工芸学部 造形工学科
入場:無料

交通機関:
地下鉄 松ヶ崎駅下車 東へ徒歩7分
京福電鉄 修学院駅下車 西へ徒歩10分

問い合わせ:nakamura@ipc.kit.ac.jp
<講演者略歴>
Wiel Arets (ヴィール・アレッツ)
1955年 オランダ・ヘーレン生まれ
1983年 エイントホーフェン大学卒業
1984年 'ir Wiel Arets architect & associates'設立
ロンドンのAAスクールにてユニットマスター NYコロンビア大学にて客員教授 オランダ・ベルラーヘ・インスティテュートにてディーン等を歴任
<主な出版>
1994年 A+U 94:02
1997年 エル・クロッキー nr.85、
2002年 GA HOUSES 72 (ヘッジハウス、ハウス・ファン・ザンテン)
2003年 A+U 03:10 (ヘッジハウス)

【近作・ヘッジ・ハウス】

17世紀から残るウェイルレ城の庭園の中にあるこの小さな建物は、アートを生活の一部とすることを主な目的として建てられたものだ。
そこでは、2つの温室、鶏小屋、庭仕事用の道具置き場、リヴィンク・ルームなどの一見無関係な空間が、アートのための空間と共存している。広い庭園の中に、いくつか生け垣(ヘッジ)で囲まれた部分があるが、その1つに線が折り畳まれたような展示空間が置かれており、壁面積を最大限に得つつ、生け垣と建物外壁との間に屋外空間をもたらしている。展示作品を巡る道程は、そのまま庭園全体を巡る道筋の一部となっており、公共空間とプライヴェート空間に設けられた2つの出入口をつなぐ導線上にある。生け垣の高さと、要求された内部空間を積層構造の中に入れ込んだことで、「内向的な」展示ギャラリーが地下に生みだされた。リヴィンク・ルーム、温室、道具置き場と(外部に向けて置かれる)鶏小屋からなる上層の「レイヤー」は、展示エリアとは異なる天井高となっており、自然光を得られるようになっている。作品展示のためのあらゆる光─上部・側部照明、間接照明、自然光は、アート・ギャラリー以外の空間から建物の中を貫いてもたらされる。アートギャラリー内外に用いられている素材はガラスと打放しのコンクリートに限定されており、展示空間の壁面のみが漆喰で仕上げられている。
[渡辺一生訳・2003年A+U 03:10 (ヘッジハウス)より]