これからの建築と社会(第6回)_リファイン建築へ─過去と未来を結ぶもの_

1779号      1783号


京都発大龍堂:通巻1781号

《これからの建築と社会(第6回)》
_リファイン建築へ─過去と未来を結ぶもの_
             
  野津町多世代交流プラザ                      講師:青木 茂(青木茂建築工房代表)

日時:2003年9月17日(水)18:30〜20:30
場所:大阪市中央公会堂 大会議室/B1階
〒大阪市北区中之島1-1-27
(大阪市営地下鉄・京阪電鉄 「淀屋橋」駅から徒歩約5分)
定員:80名 *申込者多数の場合は抽選
参加費:会員1,000円、一般1,500円 会員学生500円 一般学生1,000円
★申込期限: 9月9日(火)までに
1.催し名:リファイン建築へ
2.氏名
3.個人会員・団体会員・一般の別
4.職場・学校名
5.参加証郵送先
6.連絡先電話番号
をお知らせ願います。
*参加証を9月10日(水)に発送します。

★申込先: (社)日本建築協会編集事業課 〒530-0001 大阪市北区梅田1-1-3-2100
TEL:06-6348-0633 FAX:06-6348-0634 jigyoka@aaj.or.jp

主催:(社)日本建築協会 事業委員会情報小委員会
担当主査 中西 稔/ジェイアール西日本コンサルタンツ建築設計部
この十数年間、約20年から30年経過した建物を再生させるという手法で建築を作ってきた。住宅の寿命がイギリスでは128年、アメリカ98年、フランスが82年、日本はわずか32年といわれている。建築の寿命を延ばすことは欧米では当たり前のように行われていて、新築はわずか20%である。日本で何故再生の手法がなかったかというと、建築界に身を置く我々の方がスクラップアンドビルドの方が安いと思っていたことが一つ大きな原因ではないかと考えられる。そのことに対する議論は別として、古いものを触ってみるといろんなものが理解できる。一つはその建物が作られた時、何を考えどう設計したか、そしてどのような施工が行われたかということが手に取るように理解できる。
僕が大学を卒業した頃、空前のニュータウンブームで、大阪の千里ニュータウンなどはまさにそのような都市計画の先端的な試みであった。その当時開発された集合住宅の考え方は、民間の分譲マンションや賃貸住宅にも大きな影響を与えた。というよりは決定的であった。現在作られている新築の集合住宅においてもほとんどがこの頃作られた集合住宅の考え方がそのまま採用され作られている。30年前のこのシステムはそれほど凄いものであったのであろうか。ちょっと別の見方をすれば我々は30年前に考えられたこのシステムから全く進歩していないということが言える。携帯電話の世界を覗いてみると、この10年間の進歩は機能・価格とも格段の進歩を遂げ、そしてまだ進化を続けている。建築の世界において進化と言えばメーカーによる新製品の開発はかなりの進化を遂げているが、建築の進化はほとんど止まった状態である。
過去の建築を触っているとそのようなことを思い知らされ、今現在、僕が作っているものが30年や40年後どのように見られているのだろうかと期待と不安が交差する。[
(青木茂)
<青木茂(あおき・しげる)>
1948年 大分県生まれ
1971年 近畿大学九州工学部建築学科卒業
1977年 アオキ建築設計事務所設立(大分県佐伯市)
1990年 株式会社青木茂建築工房に組織変更
<受賞>
2000年 第1回JIA環境建築賞(緒方町役場庁舎)
2001年 日本建築学会賞業績賞(リファイン建築一連作品)
<著書>
1999年 建物のリサイクル(学芸出版社)
2001年 リファイン建築へ:青木茂の全仕事(建築資料研究社)
2003年 リノベーションスタディーズ(lNAX出版)

[写真提供:青木茂建築工房・野津町多世代交流プラザ]