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和譲良麺すがり
 
 京都のオフィス街である四条烏丸エリアに、ひっそりと息づくように残されていた京町屋を改装してのラーメン店である。

 クライアントよりの要望は1人で可能なオペレーションと、京町屋の古く朽ちかけたものはそのままに生かすデザインであった。
前者においてはクライアントと議論を重ねると共に、実際に設置される厨房機器の寸法を現場で数ミリ単位まで落とし込み、厨房内での実際の動作を一つずつ確認しながら平面プラン及び配置決定がなされた。
 後者は現況のまま使用できるところを基本として、水回りには漆喰、火気のあるところにはタイルを使用、新規の壁※1には現代アートを取り入れることにより店にインパクトを持たせるなど、然るべき場所に然るべき材料・デザインを当て嵌めるにとどめ、過度なデザインとならないようした。
 また、常時設計において環境への配慮を心掛けているが、今回の計画においては二つの事項に留意を払った。
 ひとつは、化粧材に断熱材を使用するなど断熱性能を高めながら開口部には自然換気が常に循環する仕掛けを作り良好な室内気候を作り出すことにより冷暖房にかかるエネルギーを削減するよう意図している。これにはクライアントのIHコンロの採用※2も一役買っている。
 もうひとつには、床に使用された栗のデッキ材はビス留めとし再利用が可能なものとし、同じく栗の寄木組のカウンターは端材より制作され有資源の最大限活用としている。

 ひとつには現況のままや現状修復したところ、ふたつめには日本建築において当たり前に使用される土・木・紙・竹といった材料を現在の技術で使用ところ、さらには現在の材料と技術を使用したところの3つの部位よる空間が構成されることとなった。それらを並べ見比べてみると自由度や遊び心が増していく並びとなり、さながら数寄屋の床の間などに見られる「真/行/草」の様相を呈する。京町屋の店舗への改装では新/旧、内/外、陰/陽など二元対比が多いが、数寄屋や書の作法である「真/行/草」の表現は、空間にゆるやかではあるが奥行を感じさせる結果となったように思う。
[English]
一級建築士事務所SOUND
岡本 成貴
□店舗データ
和譲良麺すがり
所在地;京都市中京区観音堂町
(四条新町を北に行きコインパーキング角を東(右手)に曲がった路地通りの右側)
営業時間;11:00〜15:00 / 18:00〜21:00
定休日;日曜日
第2回AICA ショップデザインコンテスト
優秀賞受賞
(月刊『商店建築』 2008年11月号(10/28)誌上にて結果発表)
一級建築士事務所SOUND  岡本 成貴
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